クラウドコンピューティング2.0と変わる IT マネジャー
だれもがクラウドコンピューティングを話題にし、Gartner もそれを2010年の戦略技術の筆頭に位置づけている。しかしながら、筆者が話をする機会のある CIO など多くの IT 系幹部は、自分の企業や組織、そして職務にとってのクラウドコンピューティングの本当の意味を今も理解できずにいる。そして皮肉なことに、企業や組織のなかでは、ますます多くの人が日常業務のニーズを満たすさまざまな種類のクラウドコンピューティングサービスをすでに利用しているのだ。
この論評の目的は、クラウドコンピューティングを明確にすることでも、その存続に役立つ議論をすることでもなく、クラウドコンピューティングのブームがその進化における新たな段階にさしかかるなか、CIO たちがそれを本気で検討し、自らの対応を決めるべき時が来た理由を説明することだ。
クラウドコンピューティングの本来の形は、計算能力やソフトウェアの機能をインターネット経由で迅速に提供するというものだった。クラウドコンピューティングの概念は、ウェブベースのプリペイド型ビジネスアプリケーションをサービスとして配信する価値を示した SaaS(サービスとしてのソフトウェア)ソリューションの成功を受けて幅広い注目を集めた。
Amazon が革命的な方法によってセルフプロビジョニング式で非常に柔軟な IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)ストレージサービスの新しい世界を開拓したことで、クラウドコンピューティングはさらに幅広いユーザー層の心をとらえた。そして、これが PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)と呼ばれる新しい一連のオンライン/オンデマンドアプリケーション開発ツールを生み出した。
これら3つの分野では、どこにおいても従来のソフトウェアや技術の世界で深刻な崩壊が起こっている。SaaS をリードする Salesforce.com や SuccessFactors などは、Oracle/Siebel や SAP といったレガシーエンタープライズ ソフトウェアベンダーによる支配に戦いを挑んでいる。一方、Amazon や Rackspace といった IaaS をリードするベンダー各社も、IBM や HP などの主要ハードウェア/サービスベンダー各社による支配を弱めつつある。また、PaaS をリードする Google や Salesforce.com(再登場)は、Microsoft からその気力を奪いつつある。
ここに至るまでに、反乱を起こした新興企業各社は、意思決定を行う従来の幹部レベルを回避し、社内のエンドユーザーに製品を直接販売することにより市場の勢力図を変えてしまった。彼らはエンドユーザーを念頭に置いてクラウドサービスを設計し、無償の試用版や、個人のクレジットカードを使うことで正式な承認を得ずに一方的に購入判断を下しやすくする低価格設定により成功を収めた。
このトレンドは「IT の民主化」として知られるようになったが、多くの CIO は当初これを企業の無秩序という危険な形だととらえた。しかし今では、これらのクラウドコンピューティングの選択肢が単にうまく機能するだけでなく、企業幹部、戦略事業部、そしてエンドユーザーからの高まる需要と歩調を合わせるなかで直面してきたプレッシャーを緩和することに気付く CIO が増え始めている。
その結果、CIO たちは例年の季節的な需要の急変動や、テスト/開発の状況など、特定の目的で自分の部下たちにクラウドコンピューティングサービスを活用させることに前向きになってきた。この隔離された特別な「ユースケース」の第一波がクラウドコンピューティング1.0の当初の成功を勢いづけたのだ。
このような状況のコンピューティングシナリオにおいてその価値を証明した今、クラウドコンピューティングサービスは進化の新たな段階へ進もうとしている。自分たちの企業や組織が戦略的なメリットを得られるよう、CIO たちが先を見越してクラウドコンピューティングのフル活用に向けてアプローチするときがそろそろ来たのかもしれない。
クラウドコンピューティング2.0は、ミッションクリティカルなアプリケーションの導入増と、日常業務におけるクラウドコンピューティングベンダー各社への依存度上昇が特徴になっていく。しかし、新規参入ベンダーの急増がおさまるなか、この新しい時代にはベンダーの大々的整理統合も目にすることになる。今日見られる「クラウドのラッシュ」は、一連のベンダーの合併、買収、そして倒産へと既につながっている。
この不安定な環境において、CIO には自分たちが企業や組織内における技術買収、管理、そして最適化プロセスの決定者であることを再び主張することが求められている。彼らはまず、今日のクラウドコンピューティングの能力と将来的な可能性に関する通説と現実を選別する必要がある。それから、これらの能力と、自分の企業や組織の独自の戦略的な目的や中核技術とを合致させるための方法を決めなくてはならない。
さらに、日常業務のサポートをサードパーティーに依存することの潜在的リスクを緩和しながらパワフルなサービスから最大の価値を得るべく、幹部やエンドユーザーがクラウドコンピューティングベンダー各社を状況に合わせて適切に評価、選択、従事、および管理するのを支援するため、CIO たちは一連の明確なガイドラインを確立する必要がある。
著者紹介:Jeffrey Kaplan は、独立系コンサルティング会社でオンデマンドサービスの動向がビジネスに与える影響に焦点を当てる THINKstrategies(www.thinkstrategies.com)の常務取締役。同氏は SaaS Showplace(www.saas-showplace.com)や Managed Services Showplace(www.msp-showplace.com)の創業者でもある。同氏へのコメントは jkaplan@thinkstrategies.com まで。
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