Google、『Office』のコラボレーション用プラグインを獲得
Google は、生産性アプリケーションの分野で自らの役割を広げようと積極的な取り組みを続けている。ところが今回、同社が買収したのは、最大のライバルである Microsoft の『Microsoft Office』でクラウドベースのコラボレーションを可能にするプラグインを手がける DocVerce だ。
Google は以前から『Google Apps』で Office のお株を奪おうとしており、それを考えると今回の買収は直観に反する動きと見えるかもしれない。だが、Google と DocVerse の両社にとって、この買収は Office ユーザーを引きつける新たな一歩だ。
DocVerse はサンフランシスコに本拠地を置く新興企業で、Microsoft でプロダクト マネージャを務めていた2人の人物によって創設された。同社は Office ユーザーのために、『Word』『PowerPoint』『Excel』のファイルの共有や編集をリアルタイムで行なうことのできるクラウドベースのコラボレーション機能を提供している。
DocVerse によると、同社のソフトウェアの大きな利点は、Office 製品に直接組み込むプラグインなので、ユーザーが新しい操作方法を覚える必要がないことだという。
DocVerse の創設者で CEO (最高経営責任者) の Shan Sinha 氏は、取材に対して次のように語った。「われわれが提供するのは、2つの単純な機能だ。1つは、誰でも簡単に文書ファイルをほかのユーザーと共有できる機能で、2つめは、煩雑なバージョン管理なしに、複数のユーザーが同時に1つの文書を編集できる機能だ。そういったことは、表からは見えないところですべてわれわれがやっている」
Google Apps チームのグループ プロダクト マネージャ Jonathan Rochelle 氏は DocVerse の製品について、Google の製品と重複するところがあまりない補完的なものである点に興味を引かれたと述べ、取材に対して次のように語った。
「DocVerse のビジョンは Google Apps と非常によくマッチした。DocVerse がデスクトップユーザーをターゲットとしている点も、手を組む相手として素晴らしい」
また Rochelle 氏は、統合の詳細については検討を開始したばかりであり、Google が同製品をいつ提供し始めるかの予定はまだ決まっていないと述べた。
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